すーん

江國香織さんの小説(「流しの下の骨」だったかな)でそういう表現が出ていて、なんとも説明できない切ないようなさみしいような胸にぽかーんと空間が開いて、そこにゆるーくそよそよと風が通過しているようなそういう不思議な気分。どんよりよどんだ雲とか雨の日の窓の外の景色とかそういう気分。
結構突然それはやってきて、自分の気持ちが身動き取れないような、どこかに飛んで行きたいのに腕をつかまれて飛び出せないというか。
やりたいことはわかってるんだけど、できないことがわかっているもどかしさとか。
なんかこう、自分ひとりが置いていかれるような孤独感やら孤立感やら、いろんなことがうらやましくて、でもそれって手に入らないものだし、すごい拒否感が自分の中である。
助けてくれるものは自分だけだから(あと音楽)、助けあげないとダメなんだろうな、って。
おもしろいことたのしいこときもちのいいことうれしいこととかなんでも、手に入れたいものはどれも疲れる。